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2年間夫婦生活を営んでいても、妊娠しない場合を不妊症といいます。最近では、1年以上妊娠を希望しても妊娠しない場合、早めに不妊検査や不妊治療を受けた方が良いと言われています。
WHO(世界保健機関)による、不妊症の7273カップルの調査によると、不妊症の原因は41%が女性のみ、24%が男女ともにあり、
24%が男性のみ、11%が原因不明です。このように約半数のカップルでは男性にも原因があると考えられます。
そこで、当クリニックでは不妊症の検査、治療はご夫婦が中心となって行っていくものと考えております。また、その状況に応じてより負担の少ない治療から始めていき、期間を決めて徐々に治療を進めていくステップアップ方式で行っていきます。ただし、その決定権はご夫婦にあると考えております。遠慮せずにご相談ください。
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| 視診、内診 |
外性器を中心に目で見て、外陰部の性器の発達の状態や陰毛の状態をチェックします。次に子宮膣部の形やビランの有無、おりものの症状をチェックします。最後に内診をして、子宮の大きさ、固さ、可動性、卵巣嚢腫の有無、ダグラス窩に圧痛がないかを診察します。また、生理痛が強く子宮内膜症の疑いがある時には、直腸診も実施します。
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| 超音波検査 |
経膣的に超音波プローブを挿入して行います。子宮の大きさ、子宮内膜の厚さ、子宮筋腫、子宮腺筋症の有無、子宮体部ポリープや子宮の奇形がないかどうかを調べます。卵巣では卵巣嚢腫の有無、また無月経になりやすい方では特徴的な像が認められることがあります。排卵の前には、卵巣内の卵胞の大きさや子宮内膜の厚さを測ります。またきちんと排卵したかどうかの確認をすることもできます。
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| 基礎体温 |
当クリニックではみなさまに基礎体温表をお渡しして基礎体温を測っていただきます。毎朝一定の時間に、起きたら動きはじめる前に布団の中で、口の中に婦人体温計を入れて測ってください。通常、基礎体温は低温相が14日間、高温相が14日間です。最終低温日から高温相の2日目までの間に排卵が起こっていると考えられます。また、高温相の基礎体温の状態から黄体機能不全の有無を診断します。基礎体温表は継続してつけていただくことが大切です。
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| 通水検査 |
膣内の細菌、子宮頚管内のクラミジア検査を行った後に子宮内に細いカテーテルを挿入し少量の滅菌水を注入して
行います。これにより卵管の閉塞の有無を確認します。また、同時に経膣超音波検査を行い子宮内腔の状態を調べることもできます。 |
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| 造影検査 |
通水検査と同様に子宮内にカテーテルを挿入して造影剤を流しレントゲンにて卵管の通過性、卵管の癒着、子宮腔の
状態を調べる検査です。通常、子宮内膜が肥厚する前の月経終了後から9日目までに実施します。
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| LH-RH test |
下垂体から分泌されているホルモンのLHとFSHの反応を経時的に調べる検査です。視床下部から分泌しているホルモンであるLH-RHを投与して、投与前、注射後15分後、30分後、に採血をしてLHとFSHを調べます。検査の結果により視床下部不全型、下垂体不全型、卵巣不全型、多嚢胞性卵巣症候群に分類します。
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| TRH test |
プロラクチンの分泌を見る検査です。プロラクチンというホルモンは本来、分娩後授乳期間中に分泌され、乳汁の分泌を促進させるためのものです。このプロラクチンの分泌が亢進すると、月経が不順になったり、排卵が障害され不妊症の原因となります。それを高プロラクチン血症といいます。さらに視床下部から分泌されているTRHは、甲状腺刺激ホルモンとプロラクチンの分泌を刺激します。この作用を利用して潜在性高プロラクチン血症を診断します。潜在性高プロラクチン血症とは、日中に測定したプロラクチンが正常であっても、夜間に上昇して排卵障害や黄体機能不全症を起こすような病気です。また、 TRH投与前の基礎値が高い場合下垂体が腫れていることもあります。そのようなときには近隣の病院にて脳MRIの検査をお勧めしています。
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| 黄体機能検査 |
黄体中期(排卵後7日目)の黄体ホルモン(プロゲステロン)の値を調べます。黄体ホルモンは排卵した後に黄体から分泌されるホルモンで、子宮の内膜に作用して受精卵が着床しやすい状態にしたり、子宮の筋肉の緊張を低下させます。同様に卵巣から分泌されるホルモンに卵胞ホルモンがあります。これは子宮内膜を厚くし、排卵前に子宮管粘液量を増加させる作用があります。また、閉経が近くなると分泌量が低下し更年期症状が出現することがあります。
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| Huhner test |
排卵日に行う検査です。検査の12時間以内までに性交をしていただき検査します。シリンジで頚管粘液を吸引し、膣分泌物を顕微鏡で観察し、精子を確認します。400倍で鏡検し、1視野中の全精子数と運動精子数をカウントします。運動精子が5個以上で正常です。5未満である場合には、性交後検査不良と考え頚管因子ありと診断しますが、一度の性交後検査だけでは結論を出さないで再検査を行ったり抗精子抗体検査を実施します。
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| Miller-Korzrock |
排卵日に性交後、採取した頚管粘液をスライドガラスで観察し頚管粘液内に精子が進入できているかを確認する検査です。頚管粘液中に抗精子抗体があると精子が子宮内に進入できなくなります。
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| 3日から7日間禁欲してから行います。専用の容器をお渡ししますので時間の都合が良いときに持ってきてください。検査は射精後
30分から2時間以内に行います。精液の量、性状、精子の数、運動率、直進運動性、奇形率、白血球の有無を調べます。異常の
値が出たときには2〜3回の検査を行います。
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| 基礎体温、超音波検査による卵胞発育、頚管粘液の性状、排卵日検査薬などを利用して夫婦生活を持つタイミングを取ります。不妊治療では最も自然に近い形です。卵胞の発育がよくない場合にはクロミフェン製剤やhMG製剤で育ててhCG製剤で排卵させます。 |
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| タイミング法で妊娠しない方や精子濃度の少ない方、精子の運動性の悪い方、精液量の少ない方が人工受精の対象になります。精子を細いカテーテルを使って子宮腔内に入れることにより、確実に子宮腔内に精子を到達させます。精子のコンディションをできるだけ良い状態にするために、3〜5日間禁欲しておきます。当日は、専用容器にマスターベーションで採精してください。精子を洗浄し動きのいい元気な精子を選び出し、それを濃縮し少量にしてAIHを行います。 |
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| 排卵誘発剤 |
自然には排卵が起こりにくい、もしくは起こらない場合、または黄体の働きが悪い場合などに使います。
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| 内服 |
当院ではクロミフェン製剤を使っています。クロミフェン製剤は視床下部性の排卵障害や多嚢胞性卵巣(PCO)
などに有効です。脳に働きかけるタイプの排卵誘発剤です。ただし副作用として、頚管粘液が少なくなる欠点があります。
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| 注射 |
hMG+hCG製剤を直接卵巣に働きかけて卵胞を育て排卵させるタイプの治療です。効果は非常に強力で、ほとんどのケースで排卵を起こすことができます。その反面、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などを発症する可能性もありますので、十分な注意と対策が必要です。
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手術や強い骨盤腹膜炎の既往、強度の子宮内膜症により腹腔内癒着が強い場合や卵管が閉塞している方、精子の数や運動率が極端に悪い場合、抗精子抗体を持っているため体内での受精が難しい方などはIVF-ET(体外受精)、ICSI(顕微授精)などの高度な生殖補助技術が必要になります。
現在当クリニックでは行っていませんので他院に紹介となります。 |
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